痛くない治療

GSLテクニックによる無痛的注射操作

GSLテクニックとは・・・
痛みを感じないよう、表面麻酔やお子様がわからないようにゆっくりと時間をかけて注射するテクニックです。

においの付いた麻酔剤のゼリーを刺入部に塗ります。
粘膜表面がしびれます。

注射器はお子さまに絶対見せないようにします。
(注射は誰でも嫌いで恐いと思っています)
そーっと、圧力をかけないで注入すると、 大人が想像する痛みはありません

無痛法については、こちら
A.無痛法の意義と重要性
  1. 消極的な態度を改善し、歯科治療への理解と協力を求める。
  2. 精神愛護(ストレスの軽減)
  3. 確実な歯科的処置
  4. 診療の能率化……ブロック治療との併用

B.無痛法の選択
  1. 心身医学的なアプローチ…TSDによるトレーニングなど
  2. 前投薬 Permedication
  3. 精神鎮静法
    吸入鎮静法 Inhalanat Sedation
    静脈内鎮静法 Infraveneous Sedation
    その他、オーディオ、アナルゲジアなど
  4. 局所麻酔 Local Anesthesia
    表面麻酔刺激時の痛みの除去、乳歯冠装着時など
    注射麻酔GSLテクニックによる無痛的注射操作
    ・フィールドブロック(犬歯窩ブロックなど)
    ・下歯槽神経ブロック
  5. 全身麻酔 General Anesthesia
    GOFによる気管内麻酔が一般的に用いられる

【局所麻酔】
注射の痛み
A.刺入時痛←
表面麻酔
鋭利な注射器の使用
ディスポーザブル注射器の使用

B.薬液注入時の痛み←GSLテクニック
GGentlyソーッと静かに
SSlowlyゆっくりと時間をかけて
LWith light pressure組織を破壊するような強圧は絶対に加えない

従来の強圧注射法とGSL注射法との比較
-従来の強圧注射法GSL注射法
原 理局所浸潤麻酔フィールド・ブロック
主な刺入部位歯間乳頭、付着歯肉
(不動粘膜)
歯肉頬(唇)移行部
(可動粘膜)、口蓋粘膜
刺入点の数多い(2〜4カ所)少ない
(保存的処置では1カ所で十分)
注射時の手圧 強圧を要する
(痛い!→精神的ショックを起こしやすい)
強圧を加えないで注入する
(痛くない)
麻酔効果局所の状態によって左右される確実
組織破壊多い
(後疼痛、感染、ドライソケットなどを起こしやすい)
ほとんどない

笑気ガス

低濃度笑気による吸入鎮静法。
全身麻酔ではありません。
永久歯の抜歯や小手術などのストレスの多い治療に用います。
泣いている子を眠らせるわけではありません。(全身麻酔にするとリスクが高くなるからです)

低濃度笑気による吸入鎮静法

■手技と流れ

(1) 患者の一般状態の把握。
(2)O2 100%にて術者自ら吸入してみる。
 (機器再点検:酸素圧力、弁の動作、流量など)
(3) 患者への説明 Tell ,Show。
 (例)ゾウさんのお鼻、パイロット
(4) 患者自らやらせる Do,…O100% 2〜3分 暗示誘導
(5) バンドでマスクを固定。
(6) 徐々に N2O濃度を上げ30%に保つ。
(7) 局所麻酔の併用と処置開始。
(8) 患者の状態の観察と確認。
(9) 処置終了後 O2100%にて覚醒暗示。
(10) 術後の注意と陽性強化。
(11) ガス閉栓の確認。