平成29年度小児歯科専門医認定医合同セミナー
2017年9月25日
平成29年度 旭川市学校保健研究研修会
2017年11月28日

スポーツドリンクと経口補水液の違い

10月21日(土)に札幌で北海道小児歯科医会が行われ、スタッフと一緒に参加してきました。講演会では、モンゴル医学科大学の客員教授をされている、岡崎先生より様々なお話を聞くことができました。その中で、皆さんにもなじみ深いであろう、スポーツドリンクのお話を少々。。。

約50年前インドでコレラが大流行した時、点滴が不足しました。そこで開発されたのが点滴の代わりに口から飲める経口補水液です。これによりコレラの死亡率が激減し、20世紀の栄養学最大の発明と言われました!これを聞いて、スポーツドリンクは体に良いと思われるかもしれませんが、スポーツドリンクと経口補水液は違います。医療用の経口補水液のブドウ糖は2%です。この濃度が水分・電解質・ブドウ糖を最もスムーズに吸収することができます。この濃度が高くても低くても吸収速度は低下します。スポーツドリンクの糖質濃度6%です。500ccのスポーツドリンクにはなんと、およそ10本分のスティックシュガーが入っている計算になります。スポーツドリンクを飲みすぎると、血糖値が高くなり喉が渇きます。そのためまたスポーツドリンクを飲んでしまいます。小さい時に虫歯がなかったお子さんも、高校で部活をはじめ、スポーツドリンクを頻繁に飲むようになり、急激に虫歯になる子も多く見受けられます。市販の経口補水液はやや割高ですが、お家で気軽に摂取したいときは、麦茶と梅干しぐらいで十分です。幼児のお子様をもつお母様方も、スポーツドリンクの摂取の仕方は要注意です。